2025年、あけましておめでとうございます。

留学生たちは日本のお正月をどのように過ごしているのか、ご存知でしょうか。 
日本全国で外国人の旅行客を大勢見かけますが、
すでに日本に住んでいる留学生はその中にはいません。 
ハレの日も彼らにとっては日常の一部。

今日は、そんな留学生たちのお正月についてのお話です。

 
日本語学校の小さな世界は、現在の世界情勢と深い関係があります。

この冬休み、大勢の中国人の学生は故郷に帰国しました。 
もう受験が終わって進学先が決まった学生や、今年は受験をしない学生は、
ずいぶん前からチケットを購入して(あるいは親が購入して?)
うれしそうに日本脱出。 
中国の人がお祝いする旧正月には帰れないので、
日本のお正月休みを利用して家族や友人と会うのでしょう。 
学生曰く、飛行機のチケット代は高くないとのこと。 
日本から近い国ならではですね。 
家族との時間を大切に過ごしてほしいものです。

またスキーや温泉など日本各地に旅行に行く学生もいますが、
こちらは少数派でしょうか。

 

一方でいつも以上にアルバイトに精を出す学生も大勢います。 
日本語学校の休み期間中は届けを出せば、
特別に長い時間アルバイトができるというルールがありますから、
それを利用してたくさん働くわけです。

コンビニ、カフェ、居酒屋、年末年始に至るところで
留学生の姿を見かけたのではないでしょうか。 
あるいは、姿は見えませんが、ホテルやビルの掃除、
宅配便の仕分けなどをしている留学生もいます。

  
また、国の情勢によっては「帰れない」学生もいます。 
査証の取得が難しい国の学生は、そうやすやすと日本を出られませんし、
もちろん往復の飛行機代もかんたんに払える金額ではありません。

 

同じクラスにこのようにさまざまな学生がいるわけですが、
これってほんとうに世界の縮図なんです。

経済的な格差や移動の自由さに関しては、ほんとうに人それぞれです。

  

わたしは、留学生にはこのことにぜひ気づいてほしいなと思っています。 
自分の国にいたときにはわからなかったこと。

同じような人の集団にいたときには気にもしなかったこと。

 
まず、知ること。 知ろうとすること。 見ようとすること。 

 

初詣で手を合わせると、とても謙虚な気持ちになります。 

身近な人の健康としあわせ。 
そして世界の平和をお祈りしました。 

 

留学生のみなさんにとって、よい年になりますように。

 newyear                                                                         「よい年になりますように」