先日富士山方面にバス旅行へ行ったのですが、途中のサービスエリアでの光景には驚かされました。
報道されているとおり、どこを見ても外国人観光客ばかりなのです。 
観光バスが駐車するたびに外国人観光客が次々と降りてくるではありませんか。 
浅草や表参道、渋谷でも同じ状況ではありますが、観光地はその比ではありません。 
トイレは長蛇の列。 
日本語はほとんど聞こえてきません。 
もしかして日本人観光客は私たちだけ? 
と心細くなったくらいです。 
そのトイレですが、ちょっと入るときはドキドキしました。 
床にはトイレットペーパーがちぎれて落ちているし、洗面所には髪の毛が落ちているし、

入る前から緊張モードマックス。  
秘められた場所こそきれいに使いたいものです。 
今日はそんな清潔感についてのお話です。

 

毎日お風呂に入るか。 
毎日シャワーを浴びるか。 
毎日シャツを換えるか。 
毎日髪を洗うか。 などなど、
洗う頻度は人それぞれですが、これもお国柄がでるように思います。


遠い昔、オーストラリアのホストマザーが洗濯をするのは週に数回。 
子どもは3人いましたから、汚れ物はかなりあったと思うのですが、日本の母親のように毎朝せっせと洗濯することはありませんでした。
暑い国ですからシャワーは毎日浴びていましたが、水が貴重なので短時間で済ませます。
シャンプーはおそらく毎日はしていませんでしたね。 洋服も汚れたら洗うという程度。 フランスでも毎日シャンプーする人は少ないと思います。


洗濯だって日本では一度着たら洗う人が多いように思いますが、汚れたら洗うという考えもあると思います。

こんなふうに、体や洋服を洗う頻度は国や地域によってずいぶん違います。


人それぞれでいいんじゃない。 
おっしゃるとおりです。 
もちろん人それぞれで構いません。 
が、異文化理解というのはこんな日常の小さなことが問題になることもあるので、そこは住む場所の習慣にぜひ合わせたいところです。

 

日本は高温多湿の地域なので、汗ばむ季節ではやはり汚れや匂いが気になります。 
洗わなければ髪の毛はベチャッとしますし匂いもします。 
スーツはもちろん何度も洗いませんが、シャツの襟や袖の汚れは気になりますから、シャツは毎日換えます。 靴下も然り。 
コートやジャケットは簡単に洗えませんが、焼き肉屋や焼き鳥屋へ行った場合は匂いがついていますから、太陽に干したり風に当てたりして、匂いを取ったほうがいいですね。 


そんなことを考えていると、
幼稚園や小学生のときに
「爪を切りましたか。」
「ハンカチ、ティッシュを持ちましたか」
「手を洗いましたか。」
「手を洗ったらハンカチで拭きましょう。」
「毎週上靴は洗いましょう。」
などの注意事項を思い出しました。 
子どものときは何とも思いませんでしたが、あの習慣づけがあったからこそ、大人になっても当たり前のこととして身に着いているのかもしれません。


日本語学校は大人相手の学校ですから、まさかハンカチは持ちましたか。 
爪を切りましたか、などのチェックは当然しません。 
ただ、食堂の使い方やトイレの使い方、ごみの捨て方などは、何度も何度も注意します。 
ペットボトルはあのゴミ箱。
飲み残しや食べ残しはあのバケツ。 
紙ごみはこちら、など。 
もちろん日本人だってきちんとできない人は大勢いますが、 留学生にはぜひよい社会人になってほしいと私は考えているので、理想形を教えます。 

   

身体を清潔に保つのはもちろんですが、教室や食堂などみんなが使う場所を清潔にしておくことも大事です。 
でもこれが難しいのです。 
ごみ箱から外れたごみはそのまま。
誰も気づかない。 
机は斜めのまま。 
いすを入れないで出ていく。 

まずは教師がお手本を見せることからですね。  
とういうわけで日本語教師は人格者になっていきます…なっていくはずです・・・なっていかざるをえません… ならなければなりません!
shampoo

1週間に何回髪を洗いますか」