留学生ってこんなに専門学校に進学してるんだ!!
数十年前に日本語業界に入ったときの驚きといったら。
留学生といえば大学の交換留学生とか
正規の学部留学生でしょと
お気楽に考えていたわたしは、
たくさんの留学生が専門学校に進学していく姿を見て、
ほんとうにびっくりしました。
当然ですが、留学生も日本人同様、入試を突破しなければなりません。
今日は、そんな留学生の入試についてのお話です。
AO入試、推薦入試、一般入試などたくさんの種類が用意されています。
オープンキャンパスや説明会に参加して学校の特徴を調べるのも同じです。
学校によっては留学生のためだけのオープンキャンパスや
説明会が特別に用意されていることもあります。
首都圏の学校は留学生が多いので、 留学生専門の部署があったり担当者がいらっしゃいますので、それこそマンツーマンで説明をしてくださったり、ほんとうに手厚いサポートをしてくださいます。
さて、専門学校の入試では何が問われるのでしょうか。
試験内容は書類審査、
筆記試験、面接ですから、
こちらも日本人と変わりません。
授業は日本語で行われますからそれが理解できるだけの日本語力が求められます。
多くの場合、出願条件としてJLPTN2程度となっています。
N2といえば、「日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解できる」(日本語能力試験公式ウェブサイトより)レベルとされています。
ですから日常のコミュニケーションに問題はありませんが、
専門分野を学ぶときには語彙や読解力などにまだまだ課題があります。
N2合格証があれば筆記試験免除のケースもありますが、
不合格ならば学校独自の筆記試験を受けることになります。
語学力と同様に大切なのは「志望理由」です。
こちらも当然ですね。
なぜその学科を学びたいのか、
将来どんな仕事をしたいのか。
その考えが学科や学校と一致していなければなりません。
かくしてわたしたち日本語教師は専門学校の受験指導が必須となってくるわけです。
日本語はいつもの授業で力をつけていくとして、
問題は面接です。
究極的には以下の2点がすべてなんです。
何を勉強したいのか。
なぜ〇〇学校へ行きたいのか。
ほんとうにシンプルな質問なのですが…・
目標が明確な学生とそうでない学生といろいろいるわけですね。
これは留学生とか日本人とか国籍に関係なく、若い世代ならではの特徴かと思います。
将来を決めるのは急にはできませんから。
初めから
「WebデザイナーになりたいからITスキルを身に付けたい」
「ホテルで働きたいからホスピタリティを学びたい」
などとはっきりと将来像を持っている学生のほうが少ないですね。
多くの学生が何となく「ビジネス…・」と言います。
仕事ってすべてビジネスなんですけど~と心で叫びつつ、
「そっか、ビジネスを勉強したいんだね…」といったんは受け入れます。
が、そこからが長い道のりです。
何を学べばどんな仕事ができるのか。
どんな将来があるのか。
つまり、面接の準備は日本語力だけの問題ではなくて、
自己分析をして将来を考えるというキャリアプランなんです。
日本語教師の仕事の幅広さを負担だと考えるか、 奥が深くて面白いと考えるか。
わたしは、若い世代といっしょに夢がみられる素敵な職業だと思っています。
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